院内報 もぐさ 26号   2005/9/20

  お灸は天山を越えた

 「東洋医学」とは、「西洋医学」に対して、使われる言葉ですが、
「東洋医学」の効き目や基礎的な理論を理解して使って無い様です。
西洋医学は、細菌性や外傷性の病気を治療する事により学問として
発達した医学でウイルスや遺伝子に対しても研究が及んでおり、
西洋医学の研究費は東洋医学の数億倍にもなります。研究費が多
いから西洋医学の方が進んでいる、西洋医学が良く治すのではと考
えられますが、現実社会では、東洋医学の恩恵を受け助かった者も
多く、一概に判断がする事は難しい、それは、なぜと皆が疑問をもつ
程の、不思議な治癒効果があるからす。

針灸は思想医学です、インドで基本的な方法論が数千年前に、
はじまり、その考え方が仏教思想と共に中国に伝えられます。天山
山脈の各ルートを通して伝播されるのですが、その途中で医療技術
として使用されつつ、試行錯誤を繰り返し、追試を行いなが     

藤河内渓谷へ向かう道 

ら人々を介し、旅人や商人を通して伝わります。高い山を越える事
により、肺が丈夫でなければならない事を思考し、多くの距離を歩く
事により、歩行と内臓の関係を育み、砂漠では乾燥と内臓の関係、
天を仰ぎ地に伏して、時間空間の不思議を体感し、湿度、気温、風
と肉体との関係を整理し、思想を含む医学と醸成されてきます。五
世紀には文献として日本に伝えられており、日本国最初の法律に
医学として登場してまいります。その後千数百年、仏教の医学的秘法
として数百年の歴史を経過、江戸幕府の福祉制度に組み入れられ
視力障害者の生計を助けながら秘術・家伝として数百年伝え残り、
第二次大戦後、東洋医学として理論解析されています。

しかし本来思想として伝播されてきたのを、科学的な手法を使って
解析しても、真意の解析は難しいのではと思います。東洋医学は東洋
哲学、そのものであり又東アジア民族の生活なのですから・・・・

天山の峰を越え、シルクロードと呼ばれた砂漠のオアシスを彷徨、
モンゴルの清涼なる風の中を声として想いとして伝わった考え方が針
灸なのです

  西洋医学は細菌やウイルスを消滅させ、病因となる物質を除去させる
事に主眼を置いた治療。東洋医学理論では自己の体調に主眼を置き、
細菌感染は、自己免疫作用が低下と仮定し、五臓五腑のバランス
(体調)
調節し、免疫力を強化し、細菌の感染を防ぐ方法です。五臓の肝臓・心臓・
すい臓・肺臓・腎臓そして五腑の胆嚢・小腸・胃・大腸・膀胱のバランス
(陰陽虚実)を整えます、「この頃身体の調子は如何ですか」と体調を伺い、
陰陽五行説の真髄から、虚すれば母を補い、実すればその子を射せと、
では総ての病気は体調を整える事で治るのかと言うと、そうではありません。
針灸術は、神経、筋肉、腱、リンパ、血管、血流を対象として治療します。
神経の興奮を和らげ、血流を整え、拘縮関節や筋を和らげて、内臓諸機関の
働きを活性化し、又脳底動脈の血流等を回復させ内分泌器官を刺激します。

結果、不思議な治療を体験した者から、「癌が治るか」との質問や問い合わせ
を受けます「治りません」とお答えしています。

最近、アメリカ合衆国の保健局の証明では、癌は治りませんが癌による周囲の
炎症はよく抑えます、そして痛みが減じる事により延命に繋がる場合が見られる
のです。でも癌治療として針灸術を施す事は行いません。

針灸術は五臓五腑を整える処に、真の目的が有る。記憶の彼方に消えた
伝来の謎「東洋医学は天山回廊を越えた・・・」と


機関銃で撃たれたの

年齢六八歳男性、十数年前に坐骨神経痛を治した患者が久しぶりに
尋ねてきた。「先生、坐骨神経痛が痛んで夜も眠れないのです、昨夜も
4時頃までおきていた」と言う。その割りに、動きが良い今はまったく痛く
ないね。「時々激しい発作が来て痛むのだろう」と聞くとその通りだと答える。
「夕べも時々、痛みの来ない時間は、寝ていたのだろう、最後の発作が
朝方だったのだな」と確認して、


 腰を見ると、機関銃で撃たれたようにお灸の跡だらけである。「どうしたの
、近くマッサージ屋さんで跡を標して貰い、家内にすえさせた」腰から足ま
で60数穴のお灸の点だらけである。


 「この先生は、初めてだなぁ。治した経験がないぞ」迷って、迷って、同じ
ところに、あちこちと点を取っている。これじゃまるで〔下手な鉄砲数撃ちゃ
当たる〕じゃ無いですか。


 坐骨神経痛にも、種類があって、椎間板ヘルニア様の腰部に原因がある
もの、小殿筋の硬縮によるもの、梨状筋の硬縮、大腿筋膜張筋の硬縮によ
るもの等がある。

 ハイ サイン 

 あんたの場合大腿筋膜張筋の硬縮によるものだからと腰部と背部合わせて
五穴、殿筋及び股関節周囲に三穴そして大腿外側に一穴、足三里の外側に
三穴を取穴して帰したが、場所が判らなくなるぞと言ったら、


 先生の取った点に、赤のマジックで丸を付けてくれと注文されその通りにした
ら、益々機関銃で撃たれた状況になってしまった。

発行者 (有)丸井庵ヘルシー  代表者 有留 秀雄

宮崎県延岡市愛宕町2丁目37番地 電話 0982-33-4794